
リース営業マンから「7年契約にすれば、月額料金がさらに安くなりますよ」と提案され、迷っていませんか?確かに月々の支払額は下がりますが、2026年現在のDX環境下では、安易な長期契約は大きな負債に変わるリスクを孕んでいます。
本記事では、法定耐用年数と実質コストの観点から、後悔しない期間設定の正解を導き出します。この記事を読めば、もう複合機のリース期間について検索して時間を浪費する必要はありません。
【この記事のまとめ】
複合機・コピー機業界歴10年 / 複合機NAVIマネージャー
高山 和浩
複合機・コピー機の導入支援およびオフィス最適化に携わり10年 。これまで1,200社を超えるお客様の課題解決をサポートしてきました。
単なる機器の販売・リース契約に留まらず、企業のコスト削減シミュレーションから、導入後の保守トラブルゼロを目指した運用管理、最新のペーパーレス化(DX)推進まで、オフィス環境全般のコンサルティングを信条としています 。
現場で培った「忖度のない機種選定基準」と「業界の裏側まで知り尽くした適正コストの知識」を軸に、利用者にとって真に役立つ情報を中立的な立場から分かりやすく解説します 。


【この章のポイント!】
・リース期間は3〜7年で選べるが、税務・実務の両面で「5年」が標準。
・最短期間には法定耐用年数に基づいた制限(5年なら最短4年)があります。
複合機のリース期間とは、一般的に3年〜7年の間で設定される契約期間のことです。多くの企業が5年を採用するのは、税務上の法定耐用年数が5年であることに由来します。
法定耐用年数は、国税庁によって定められた「資産としての使用可能期間」の目安です。リース期間はこの耐用年数の70%以上(5年の場合は3.5年以上)で設定するルール(これを適正リース期間と呼びます)があります。これに反すると税務上、賃貸借取引(経費処理)として認められないリスクがあるため、実務上は4年〜6年、あるいは最大延長の7年が選択肢となります。
比較表: リース期間別の特徴と傾向
| 項目 | 3年契約 | 5年契約(標準) | 7年契約 |
|---|---|---|---|
| 月額リース料 | 高い | 標準 | 安い |
| 支払総額 | 最も安い | 標準 | 最も高い |
| 審査難易度 | 低い | 標準 | やや高い |
| 設備更新の柔軟性 | 非常に高い | 高い | 低い |
ここまでは教科書通りの内容ですが、実務で「7年」を提案された時に見るべきは、別の数字です。
【この章のポイント!】
・「月額が安くなる」は、支払回数が増えることによる錯覚です。
・総額では確実に高くなることを認識し、営業トークと自社の利益を切り離して考えましょう。
営業担当者が「7年リース」を勧める最大の理由は、月額料金を安く見せることで成約率を上げること、そしてリース会社にとっての金利収益(総支払額)が増えることにあります。
しかし、導入を検討する担当者にとっては、「7年も同じ機械が持ちこたえるのか?」「最終的にいくら払うことになるのか?」という疑問が残ります。この不安は、月額の安さという目先のメリットと、長期契約に伴う契約の固定化(硬直化)のリスクが衝突しているために生じます。
【複合機専門家のワンポイント】
「『月額が安くなるから7年』という提案は、実はリース会社の金利総額が増えるだけで、ユーザー側のTCO(Total Cost of Ownership:総所有コスト)は大幅に上昇するケースがほとんどです。特に月間3,000枚以上印刷する職場では、製造終了が近い型落ち機種の場合、6年目以降に部品供給が止まるリスクや、高額な修理費が突発的に発生する条件がないか、契約前に保守範囲の細部を必ず確認してください。」
月額の安さに惑わされないためには、契約満了までの「トータルコスト(TCO)」で比較することが不可欠です。
例えば、本体価格150万円の複合機を導入する場合、5年契約と7年契約では以下のような差が生じます。

比較表: リース期間別のコストシミュレーション例(本体150万円の場合)
| リース期間 | 想定リース料率 | 月額リース料 | 総支払額 | 5年契約との差額 |
|---|---|---|---|---|
| 5年 (60回) | 1.9% | 28,500円 | 1,710,000円 | – |
| 6年 (72回) | 1.6% | 24,000円 | 1,728,000円 | +18,000円 |
| 7年 (84回) | 1.5% | 22,500円 | 1,890,000円 | +180,000円 |
※数値は概算であり、実際の料率は審査結果によります。
ここで注目すべきは、5年契約満了後の「再リース」という選択肢です。5年経過後にそのまま同じ機械を使い続ける場合、年間のリース料は「元の月額の1〜2ヶ月分程度」にまで激減します(多くの場合、この1年分を年1回まとめて支払います)。5年契約+再リース2年を選択した場合と、最初から7年契約を結んだ場合では、トータルで20万円近い差が出ることも珍しくありません。
自社の現在の料率や本体価格に当てはめた場合、どちらがより手元に資金を残せるか。その答えは、同条件の見積を比較することで確定します。
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2026年現在、電子帳簿保存法の定着による原本(紙)の廃棄加速とAI OCRによる自動入力の普及により、オフィスのペーパーレス化は予想を上回るスピードで進行しています。
7年という長期契約を結んだ場合、契約の後半(2030年〜2033年頃)には、オフィスでの印刷枚数が現在の半分以下になっている可能性があります。その際、印刷枚数に見合わない「高機能な機械の高いリース料」と毎月の「基本保守料金」を払い続けなければならないことは、経営上の大きなリスクです。
【複合機専門家のワンポイント】
「部品の保有期間はメーカーや機種によって異なりますが、製造終了後7年を目安としているケースもあります。7年リースの終盤で、もしメーカーの部品在庫が底を突けば、修理が難しくなってもリース料の支払いが続くリスクがあります。2026年現在のDX環境を考えれば、5年で一度契約を見直せる状態にしておくのが賢明です。」
支払い総額だけでなく、保守の範囲まで含めた横並びの比較こそが、長期的なリスクを回避する唯一の手段です。
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【この章のポイント!】
・印刷枚数が多い、またはDXを推進中なら「5年」が適正です。
・保守リスクを負ってでも目先のキャッシュを優先する場合のみ「7年」が選択肢に入ります。
自社にとって最適な期間を導き出すには、以下の3つの基準で判断してください。
候補が2〜3に絞れた今こそ、具体的な見積によって総額を確定させるべき最終段階です。
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候補が2〜3に絞れたら、無料見積で『総額』と『保守範囲』を揃えて比較するのが最短です。
【この章のポイント!】
・このリストで見積を比較すれば、営業マンに主導権を握らせず、自社に最適な判断が下せます。
・特に「総支払額」と「寿命」の観点でデータを突き合わせることが重要です。
使い方: このセクションをスクリーンショットして、スマホに保存してください。営業提案を客観的に評価するための指標になります。
【この章のポイント!】
・短期利用や頻繁な入れ替えを想定するなら、リースの仕組み自体が不向きな場合があります。
・不安な点は契約前にすべてQ&A形式で解消しておくことがトラブル回避の鍵です。
A. 可能ですが、税務上のルール(適正リース期間)により、5年の耐用年数に対しては最短でも約3.5年以上の契約が必要です。そのため3年契約は、リースではなく「レンタル」の方が割安になる場合があります。
A. 現在のリースの残債を次の契約に乗せる「組み替え」が一般的ですが、実質的には二重に利息を払うことになるため、コスト面では不利になります。
A. 保守契約(カウンター保守など)を継続していれば、原則としてこれまで通り無償で修理可能です。ただし、部品がない場合は修理不能となるリスクがあります。
これですべての判断材料は揃いました。最後は無料見積で条件を揃えて比較すれば、これ以上の迷いはなくなります。
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判断材料は揃いました。最後は無料見積で条件を揃えて比較すれば、迷いは終わります。
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